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やる夫が葉隠武士になるようです 第4話 『すくたれもの』 c3 t0 やる夫が葉隠武士になるようです 2009/04/14 Tue .

            , '´  ̄ ̄ ` 、
          i r-ー-┬-‐、i        やぁ、イイ男の阿部さんだ。
           | |,,_   _,{|
          N| "゚'` {"゚`lリ       『葉隠』は全11巻。     
             ト.i   ,__''_  !         その構成は以下のとおりになっている。
          /i/ l\ ー .イ|、
    ,.、-  ̄/  | l   ̄ / | |` ┬-、
    /  ヽ. /    ト-` 、ノ- |  l  l  ヽ.
  /    ∨     l   |!  |   `> |  i
  /     |`二^>  l.  |  | <__,|  |
_|      |.|-<    \ i / ,イ____!/ \
  .|     {.|  ` - 、 ,.---ァ^! |    | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄l
__{   ___|└―ー/  ̄´ |ヽ |___ノ____________|
  }/ -= ヽ__ - 'ヽ   -‐ ,r'゙   l                  |
__f゙// ̄ ̄     _ -'     |_____ ,. -  ̄ \____|


1・2巻   山本常朝の口伝を田代陳基が筆記したもの
3巻     直茂公御噺。鍋島直茂の業績と発言をあつめたもの
4巻     勝茂公御噺。鍋島勝茂の業績と発言をあつめたもの
5巻     光茂・綱茂・三支藩のおエライ方や姫君の本
6巻     佐賀藩士の言行と史蹟をあつめたもの
7巻~9巻 佐賀の歴史や地元の人々のエピソードをあつめたもの
10巻    他藩の人々のエピソード集
11巻    その他色々、1巻の追記など


.

207 :1 [saga]:2009/04/12(日) 20:01:39.46 ID:WQ9g2Poo

     ,, - ―- 、
  ,. '" _,,. -…;   ヽ      それと、次の例だな。  
  (i'"((´  __ 〈    }       
  |__ r=_ニニ`ヽfハ  }       例 (聞書1の2)
  ヾ|!   ┴’  }|トi  }      
    |! ,,_      {'  }      この括弧の中の数字は、収録されている巻の何番目の項目かを   
   「´r__ァ   ./ 彡ハ、      あらわしている。
    ヽ ‐'  /   "'ヽ     つまり、この例だと、1巻の2番目に収録されていることになるな。
     ヽ__,.. ' /     ヽ    
     /⌒`  ̄ `    ヽ\_  ちなみに、上記のは、あの「武士道とは死ぬことと見付けたり」
                    が載っているところなんだぜ。





208 :1 [saga]:2009/04/12(日) 20:02:51.07 ID:WQ9g2Poo

            ___ _
         -‐''"´ ̄ `  `''ヽ=、
     ,.‐''"´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
   r(:::::::::::::::::,、_ィ::::::::::::::::::::::::::::::::::   堅っ苦しい話はここまでにしておこう。
   ゞ, rr~ヅ   ミ:::::::::::::::::::::::::::::::::
    フハ       ミ:::::::::::::::::::::::::::::   『葉隠』の入門書に載るような内容は、たいていが
.    l __,,. -─¬,〈::::::::::::::::::::::::::::::   1、2巻からの引用によるものが多い。
     〉゙゙`'''Tjフ ̄   ヽ::::::,ィ ,、ヽ:::::::   そりゃあ、役に立つ言葉が多いからな。
.    /   ,.‐'"      }:::/ /ヽ ハ:::::::    
    /..             "´ 2ノ/ l:::::   しかし、『葉隠』をエンターテイメントとしてみるなら、
.   ヽ.ニ,`           __/ :l::::   断じて6巻から10巻をホイホイ読むことをお勧めする。
.     'ーr_‐;ァ       ィ    l:::
      〈..        /:{      ヽ   それは、エピソード集にある人々が生き生きと
        `}     /:: ! i       書かれているからなんだ。
        丶、,、. イ::::::    !
                        たとえば、こんな話がある。





209 :1 [saga]:2009/04/12(日) 20:04:05.81 ID:WQ9g2Poo

                      
      (^^^)              
      |=|              (聞書9の2)
      \/ ̄ ̄ ̄\        
       /        |       鍋島生三が上方の土産をさし上げたこと。
      |    (・)(・) |      
   ◇ 、|      ●   | /ヽ   生三が伊勢神宮に参拝して、直茂公夫妻に、土産を渡した。
     >/|  ______, / ゝ_ノ
     `^ヽヽ_\___ノ/ //    父君である剛意(清房)さまと母君の花渓さまの位牌だった。
 (⌒)二二)) ̄ ̄ ̄ ))/


    【佐賀藩士 鍋島生三】





210 :1 [saga]:2009/04/12(日) 20:06:16.53 ID:WQ9g2Poo

           /  ̄ ̄ '´ ̄ ̄ヽ、
            ノ/. /二二二ヽヽ  \
         V/, '/ 人 |  ヽハ夊 、 |   「まぁ!よく気がついたわね。やるじゃない!
         〃 {_{`ヽ  Vヽノリ| l >" i|
         ハ小l●    ● レ|、 | |   内心、今の位牌はショボいと思ってたのよね」
         |│ l⊃ rー- ⊂⊃|ノ |│
        /⌒ヽ.| .ヘ  ヽ ノ   jレ/⌒i !
      \ /:::レ l>,、 __, イァ/   /ノ
.        /:::::/ / ヘ:::|三/::{ヘ、__∧
       `ヽ<     ヾ:∨:::/ヾ:::彡


       【佐賀藩 藩祖 鍋島直茂】





211 :1 [saga]:2009/04/12(日) 20:07:09.37 ID:WQ9g2Poo

         l!|i|!j
    , 'i"`` 、ノ=j    「よろこんでもらえてよかったナリ。
  O、o'    .`イ   
   j__,,ノ   ノ     こっちも渡しておくナリよ」
   \___,/   




    __
  , ´,r== 、ヽ   <ゴトッ
  !くl人ノ从)ト、
  Wリ ゚ ヮ゚ノiノ  「あら、それは?」
   ( つ旦O
   と_)_)




     (^^^)
     |=|
     \/ ̄ ̄ ̄\
      /        ヽ、
      |  \    / |
   ◇ 、|  ●    ● | /ヽ 「殿の分の位牌ももらってきたナリ。
     >/|⊂⊃ 、_,、_,⊂ / ゝ_ノ 
     `^ヽヽ_ (_.ノ / //  我輩、コロッケを我慢して殿のために奮発したナリよ」
 (⌒)二二)) ̄ ̄ ̄ ))/
   ̄   |   O O |
       |______,|\
      /    Y   \◇
      └----‐'ー---┘





212 :1 [saga]:2009/04/12(日) 20:08:39.91 ID:WQ9g2Poo


         _,r'´::::::::::::::::::::::::::`'、.   
        {::::::::rr-‐-‐'^i::::::::::::::i.     …とまぁ、こんな具合じゃないの。
         ゙l'´゙《   __,,,ゝ:::r、:::::l   
         ト=r;、 ゙"rィァ‐リメ }:::::}    自分の位牌を渡された時の、直茂公の渋くなった面が
          ゙i`"l   ̄    ソ::::ヽ   思い浮かぶようだぜ。
          ゙i. ゝ^   ,  /ヾヾヾ、  
           ヽ ゙こ´  /     ヽ、     葉隠武士は、なにも死狂っているやつらばかりじゃない。
            ヽ、  /__,∠、    `'-、  こんな愚直だけども、見ていて吹き出してしまう
             `゙ク'゙´   `    ゙'、 ヽ  おちゃらけた輩も多いってことだ。
              /           〉 ヽヽ





213 :1 [saga]:2009/04/12(日) 20:09:56.44 ID:WQ9g2Poo

         ,. -‐-─-- 、
.      /             `ー、
    〃                 i,        ,. -‐   これからは原作「死ぬことと見つけたり」には
   r'   ィ=ゝー-、-、、r=‐ヮォ.〈    /      載らなかった葉隠エピソードを、
    !  :l      ,リ|}    |. }   /   .や   なるべく紹介していくぜ。
.   {.   |          ′    | }    l
    レ-、{∠ニ'==ァ   、==ニゞ<    |    ら   では、今日も第4話……やらないか
    !∩|.}. '"旬゙`   ./''旬 ` f^|    |
   l(( ゙′` ̄'"   f::` ̄  |l.|   |     な
.    ヽ.ヽ        {:.    lリ     |
.    }.iーi       ^ r'    ,'    ノ    い
     !| ヽ.   ー===-   /    ⌒ヽ
.   /}   \    ー‐   ,イ       l    か
 __/ ∥  .  ヽ、_!__/:::|\       ヽ
 /i   |!  i      :;::;:::::::ト、 ヽー-    ` ー--
 │ .|  i l     ノ ,'    :i  i
 ノ   |- ⊥.」__     /_,. -‐ |  |





214 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/12(日) 20:10:39.27 ID:3Yv3UD6o
その前フリはどうなんだww


215 :1 [saga]:2009/04/12(日) 20:13:34.76 ID:WQ9g2Poo
第4話

直茂が亡くなった後、杢之助は耕作の家に居候していた。



爻   _,,-‐t‐''⌒ハ、       _,,, -‐''三]
k;;:、 (,, メ μ ,,´`, -―一''''""~ _,, -‐/::::\        /
、,\;;:: 人人キ,,  / --一'''"~ ̄  ,/:::::['i']::::\へ、  /
ニヾ \ Y,/         /ii[]:::[_,!_]::[];、\ Yy,,..
-‐''`  `.、:,:/         /ii;[ i ]~~[_!_]~[l];:ヽ \_
_,,、_,,,,/         ,/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ > ̄ヽ
ハハ从 /-―====r-===三'' 、-―――――――‐< 木ホYyy
(⌒)イト爻------( tイ-‐'´::::::::,\__,,,....、___,,,_____`」¥ Y
 T,::爻Ooト[iiii]<,,. 、 キ[]  i::::::::::::::::[]::::::::::::::[]=======|爻爻三三
ー-  ''ー^ 二,, ー---┴, -‐へ-O-ー-~~-―へ`~~    ]、
         ━
 〓           ━〓   ー ---- 、---―





216 :1 [saga]:2009/04/12(日) 20:14:48.56 ID:WQ9g2Poo

杢之助には弟がいた。
名前を権右衛門。勝茂に手明槍として召抱えられていた。
大男で体つきも頑丈な男だった。


     ./                            ::/
     /                              :/
    /                _, へ、             / /
  |\|     ,ヘ.       __,-‐'   ::::\           //:/
. |    ./' ヽ    __,-'      :::::\            /
  |.    /    \_, ‐'      |     ::::\         / /
. l\  ヾ`ヽ、            ∥__,-‐' 〃::::::>       /:/
 |    ./\::\         __,-‐' __,-''"::::/          :/
. |.... l.  \: \   _,-‐'  _,ll‐'  ::::/          :/
 |  | ___\:||  |||::_二____ ::|  /⌒.i       /
  |  |  ̄ ̄o ラ  ≡ ̄ ̄ ̄ ̄o ̄ ::|: |l⌒l:|      /
   |   | ` ‐-‐'/,:::::   ` ‐---‐ '´   ::| ||⌒|:|     :/
   |....| -‐/===--    ∥    ::|: |l⌒l:|     /
   |...| :/,:::::::::::::      |     :::|::||ノ丿    :/
.     l.  | /,::::::::::::_::)         ::::::|:|-‐'    :/
      l. (.:: '           , \::::::/|\    :/\
      ヽ |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   :\/: '\    l  :\__
.       /ヽ|  /  __      :::::/::   \  l  ヽ. ヽ ─
.   _/   |〃    ::::::::     ::::/::     \l ヾ ヾ  :l_
  ─ / /  |          \/:::     // | ::|   |
.  _/ /: /: |          ::/:::     /ll/| :|  :|  |
   / /:: /:   l______/::::    /lll/ | ::|  :|  |
  / /:: /::  /|lll\::::::::::::    /llll/  |  :| :::|  |


          【手明槍 斎藤権右衛門】


手明槍とは、直茂死後に創設された階級である。扶持米は十五石。
平時は無役、戦時には槍一本、具足一両で出陣することを定められたものである。
土佐藩の一領具足に似ている。
後年、手明槍も平時の役目をするようになるので、平侍と徒士(かち)の中間の身分となった。





217 :1 [saga]:2009/04/12(日) 20:15:48.98 ID:WQ9g2Poo

勝茂には大兵ぶりを買われて、駕籠侍に抜擢された。
駕籠の周りを四天王。さらにそのまわりを十人衆と呼ばせていた。
殿様の周りを、筋骨粒々なものに囲まれて守られるのは壮観である。


                   _
                  / jjjj      _
                / タ       {!!! _ ヽ、
               ,/  ノ        ~ `、  \        _
               `、  `ヽ.  ∧_∧ , ‐'`  ノ      /  `j
     ∧_∧_      \  `ヽ( ´∀` )" .ノ/    /  /`ー'
    ( ´∀`)  ̄"⌒ヽ   `、ヽ.  ``Y"   r '      〈  `ヽ
   / ) ヽ' /    、 `、   i. 、   ¥   ノ       `、  ヽ∧_∧
  γ  --‐ '      λ. ;    `、.` -‐´;`ー イ         〉    ´∀)    ,-、、
  f   、   ヾ    /   )    i 彡 i ミ/         / ノ    ̄⌒ヽ   「  〉
  !  ノヽ、._, '`"/  _,. '"     }    {         ノ  ' L     `ヽ./  /
  |   ̄`ー-`ヽ 〈  < _ ヽ.    /     `\      / , '    ノ\  ´  /
   !、__,,,  l ,\_,ソ ノ   /   /ヽ、  ヽ.     (     ∠_   ヽ、_, '
       〈'_,/ /   /   /  ノ    ヽ.   )     i  、      ヽ
           | |  イ-、__  \  `ヽ    {   f  _,, ┘  「`ー-ァ   j
        l.__|   }_  l    \ \   |  i  f"     ノ   {  /
        _.|  .〔 l  l    ノ  _>  j  キ |  i⌒" ̄    /  /_
        〔___! '--'     <.,,_/~  〈   `、ヾ,,_」       i___,,」
                          `ー-‐'


禁裏の駕與丁(かよちょう)をつとめる八瀬童子にも、身の丈五尺七寸(約1メートル70センチ)以上
という規定があったそうである。





218 :1 [saga]:2009/04/12(日) 20:17:34.45 ID:WQ9g2Poo

杢之助はというと、あいかわらず浪人のままである。
権右衛門は、斎藤家の総領が居候だなんて、と再三文句を云うが、杢之助は歯牙にもかけない。


                     ,ィ  ,.イ   ,.イ  _,,
,.イ‐'''Z._             .、 / | / | / .レ'' / ,.ィ
     ∠_          、 | ヽ!   ′ ´   ′ '" レ!
      _>         | ヽ|              │
       _>        lヽ|                 レ1
      _>        |      ./´\__,/\     ./_, 
     ,ゝ.        |\     ./_     i _,ゝ     '"/
     .n.} !        .|      /`'-ニ_┐ r,キ‐''´!   ∠ィ
    | || |         .|ヽ  r=!| =tr=゙  =tf= :|r=、  ノ 
     | || |        ト   {h|| `ー l.i  T´ u.||hリ ‐'フ 
    Uj│        ヽ  ヾl| /' 、廾,、  \ |!ノ .∠
    / |              ゝ、,._V' ヾニニニつ  /i`''<´ 
  ,ィ,イ//l         _/ ;;'' |:ヽ   --  ヽ/ ;|   ヽ_
<   | !.l    , -‐_''.二/  ;   |::::ヽ.    ./ .;|    l_  ̄
LLヽ⊥_/   ,イ ̄    /  '    |:::::::`ー─ '   |    |   ̄
/:::/  /:::/ ̄/:::7''ー- 、'   ,. -‐、|、::::::::     ,レ-‐-、  |
:::::'ー:‐':::::'--:':::∠._/:::/ \''´     |{ ` ー----‐ ' }|    \j





219 :1 [saga]:2009/04/12(日) 20:18:51.55 ID:WQ9g2Poo

            _,,.. - 、,. ''" ニ=-
          _,. -゙'   ゙  " ̄~゙'' - .,,
           7i         ヾ ー゙ヽ   杢之助に言わせれば、耕作も殿様のおかげで
          /  ii         i; 、ヽ    生きているのである。
         _ i i!            i. ゙ ,   その耕作に養われてなにが悪い。
       / ゙'' -'^ヽv v ヘ、ヽヾヾ i i i\i
     /""   , ,,_ Y!/  ヾ__!_Aリ|ノ!'!'!    耕作は殿様の代理人である。
   ,.- "  〈   i   i=ゝ、 ,,∠=-ァYヘレ
   ノ   !   | "~' |、 - !゚-."!|く゚-  !!メ/     だから養われて恥とおもわなければ、
  (   ! ,,... ! ,,.. !  ̄i,   !|::.  /.ノ      恩義も感じない。
.  |ヾ '!.  /   |"゙  〉ー !|;― /"iヽ~゙゙^''' -
  /ヽi - ! _/゙ー i'!  i,/ 、 ― /i  |,,__
  ノ">ヾ_!〈==-!|_ノi ヽ \ / !  |  ゙゙゙̄^'''
  /    ''゙.---┘  |  \ッ" /  |




     -、ー- 、
   _. -─-ゝ  Y ⌒,.Z.._
    ,.>          <`     
  ∠.._        ,     ヽ    
.  /    , ,ィ ,ハ ト、    l    とはいえ、泰平の世である。
  /イ /   /l/‐K  ゝlへトi  |    
   レ'レf Y|==;=  =;==|f^!l    おおごとは起こりそうになかった。
.     !6|| ` ̄ "||`  ̄´ ||6|!     
      ゙yl、   、|レ   |y'     暇を持て余していたので、その時は、山に獣を撃ちに行くか、
     _,,ハ.ト.` ̄ ̄ ̄´ ,イ/\_    釣りにでかけていた。
    ̄:::;':::::゙! \.  ̄ / |'::::::::|::: ̄
  :::::::::l:::::::::l  \/   !::::::::::|:::::::::  
  ::::::::l:/ヽ:ヽ__    __/:/\:|::::::::
  :::::::‘:::::::::::o:ヽ`  ´/::::::::┌──┐
  :::::::::::::::::::::::::::ヽー/::::::::::: l:::::::::::::::l





220 :1 [saga]:2009/04/12(日) 20:19:57.29 ID:WQ9g2Poo

とくに釣りの方は毎日でかけた。
こちらは金がかからなかったからだ。
雨が降ろうが、雪が降ろうが出かけていく。
耕作一家は、ながいこと杢之助を釣り気違いだと信じていた。


             }      ⊂ニ⊃
 _           〈                    ⊂⊃
  イ          ノ            /⌒ヽ
  └ _.-‐     厂       /⌒ヽ/     \   _    /⌒ヽ
  r'      ,-'       /   /        \/  \/
  |  ,、_ノ ̄      _,,-'                `ヽ
  | ̄                        . . .. .      . . ................
  |                 / ⌒ヽ
  |                   /    `~^ヽ
  |   。           /        }
  | -_) ゚            /        ノ
  \.ヽn  ' '         /     ' ' (          , ,
' ̄ " '' '       ( ´Дンノ   , ,    ’   ' '        , ,
   , ,    ' '   ( へ⌒        _      , ,         ' '
                      /、ィ._ ヽ
ヽヽヽぃヽヽヽヽぃヽぃヽヽヽヽヽぃヽ   {゚/  )ノ ヽヽヽぃヽヽヽヽヽぃヽヽヽヽ
-~ー…‥―~―---―----~―-一― ソ -------―ー‥…~‐--―--
   ~  ~   ~~    ~~  ~   ~    ~~ ~    ~~
~    ~~ ~    ~  ~  ~  ~~    ~     ~~  ~





221 :1 [saga]:2009/04/12(日) 20:21:29.72 ID:WQ9g2Poo

耕作には年頃の娘にお勇がいた。


    /ノ´: /: : : : : : : : : : : : : :i: : : ::i: ::ヽ: : : : : :\   \
   /": : :/: : : : : : : : : : : : : : ::|: : :|: |: : : ヽ: : : : : : :ヽ  /
  /: : : ::/: : : : : : : : : : : : :/:/}: : i: :|: : : : :ヽ: : : : : : :V
  /: : : : :|: : : : : : : /: ::/:: / /: :/: / ヽ: : : : }: : : : : : :l
`.{: : : : : :|: : : : : : : : ::/.// /://:/-―--:、; |: : : : : : :|
 |: : : :{: : |: : : :,斗ァ''フ"  /"  //    \ヽ|: : i : : ::|   「あれはそんなんじゃねーですぅ。
 |:i: : :i: : :l r彡"´    "   /        }: :ノ : : ::|
 l: i: : { : : l |     __,..    /  ''ェ;___,ェ; /: : : : /∧   ただ寝にいってるだけですよ」
.  ',ヽ: : : : ヽl ,r==="         ̄ ̄ ./: : : :ノ/  l
   \\: : : \        !       /, r '´ }: : :ヽl
   |: : : { `ー >              /{ * }: :  ヽl
   |:/: : { __ i/ ヽ             ./: {   }:_:: : : : l
.  //: : : :{  "iヽ { :ヽ、    ⌒   /:__ : { / ノ: : : : :.'.,
  l/: : : : : :} r-┘、: ::r`vr‐ -  ´|: : : | _」_{./  ./: : : : : : : '.,
 /: : : : : : : { `ヽ、 ヽ.L._ヽ.    レ'V__ ヽ/: : : : : : : : : :'.,
/: : : : : : : : r ト *|ヽ/ ノ ヽ.'、  / { (___  〕r、_: : : : : : : '.,
: : : : : : : : :∧.l.}  }〔 ´ / ヽG=ニ:|(    ./r'/rく: : : : : : : : :',
: : : : : : : ::/ )|.ト}  }ヽ    へ)|ノ\.{ |/ーi  /`./ ( ヽ: : : : : : : : ',
: : : : : : : /  .)|.「.) .} ∧     ) 7 .ヽ |    { フ  |  ヽ: : : : : : : : ',


          【耕作の娘 お勇】





223 :1 :2009/04/12(日) 20:28:00.55 ID:WQ9g2Poo

             ,. -‐' 二二二二ニ、‐- 、
        / _r‐┘  ※  ※ `^ヽ\
       /r‐'´ ※ _r-:‐ヘf^^¬‐-、※\`ヽ、
      / /※ _r‐┘::.::.::.:lト、::.::.、::.::.:: ̄ヽ} /
.     / l 「 _r┘::/::.::.::l::|::.||l:ト、::.::\::.::.::.::.:V|
    /  ∨::.::.::.::l::.::|;ノ:/::.l:|T 弋ー:ヘ::.::.::.::|:|   「今日なんて、本日の収穫を確認しようとおもったら、
.    く   |::.::.::.::.」::イ://l::/// _  `ー┤::.::.::ハ   樹によりかかって眠ってやがったですぅ。
    `゙┬|::.::.::.´:|::// ‐ / '  、二ニ }::.::.:/::.::l
      |::.ヽ.::.::.::.V -‐'′ ,   〃__/:::/l::.::.:|   額に『肉』って描いてやっても、
.      l::.::.::.「ヽ、_::\" r-―‐1 `ーイ※|::.::.::l   あのとんがりアゴは、目を覚まさねぇですぅ。
      ト、\::} 、レヘ ̄   !   |  ,.ィ′ /::.::.::.|
      |_込_\小 |> 、 ヽ、_ノ ,.イ::.{   }::.::.::.::.l   とんでもねぇなまけものですよ」
     /´ ー--ミ、  |::.:/l::`フ ‐'´L_|::( 、レ|::.::.::.::.:|
.     |   二ニ、∧ヽ レ‐'´ rミニへ `7 小Ln::.::.: |
  rーl   ,.:‐ァ'′|\\/ ,.イ^ヽ \!   | | ト、 ::.:|
  ト厶  }::/:.:.:.:.:li  \ヽ//| }{ ト、  }、レ | |{:.:l ::.:|
 rへ、`ーグ:.:.:.:.:.:|i、レ i}//:/l }{ |::|ヽ{ 小 | | ):ト、 :|




            __ イ  _____ ,. イ
        l  /´:::::://::::::::::::::::::::::::_:_:_:ノ
        ノ|  |:::::::::/::::::::::}`::::ー-::、:::::::::::::\
       {:::| /::::::::/:\:::::|ハ:::::::::::::ヽ::::::::::::::\
      __ヽ::V::::::/:::::::{ヽ::|::::|::::::::::::::::|:::::::::::::::::::ヽ,
     /::::::::_:::/::::::::::::::|::::l|::/|::::l:::::::::::|:::::::::::::::::::::::::i
   ´ ̄/::::::::::|:::::::::::l::::::|_:_j/: :|::::l::::::::::|ヽ:::::::::::|::::::::::ヽ  
    /::::::::::::::::::l:::::::::::ヽ::ヽ    |::::ト::::::::|、::ヽ´i:::!::::::::::ヽi 
    /::/::::::::::::::::ヽ:::::::::::ト、ヽ   |::l l:::::| ,,z=',,レ::::::|\ノ
   /:/:::::::::::::::::::::::\:::::::| `ヽ j/_,. j:丿 rz_=、i:::i
   〃|::::::::::::l::::::/:::::::::\::l  ,.ィ=''~-_=、 _」{ヒzj {|~  「でも、雨や雪の日はどうするんだい?
  /  !::::::::::l::::::l::::::::::::/ ヽ/r''´,.ィ云`|f ⌒辷. イ
      |::::::::l:::::::|::::::::::::|___/{ /ヘ::tz:リ !}  `  }   嵐の時だってでかけていくよ。
     |:::::::|:::::::|::::/´ヘヽ   \__´ - ´  ィ  /   あんな中じゃ眠れないんじゃないかなぁ」
     j:/|:::::∧/\ ヽ(_         ´ー' /
       ヽ/  `   `ー个 、_         /
                |: .     ┬‐一'´
                |: .      |_  ___
             _ ノ-、: .     ソ ノ`´:


             【馬方頭 耕作】





222 :1 :2009/04/12(日) 20:27:32.61 ID:WQ9g2Poo

        _,,r―:;;;;;;;:::====- 、...__
     _,r'''"; ; ; ,r''" /        ゙``ヽ., - ―‐- 、
.   ,;;'´: : : : : :.:/ /    ./   ヽ.   ゙ヽ    ヽ
. ,/ /: ; ; : : : ;;| ../ /   /     i ト ヽ  ヽ    |
.く; ;;/; ; : ; ; ; : ;:|/ ./ /./ ,: /  ./,| ji | ゙、 l.!    l
 ヽ/; ; ; ; ; ; : : :| .;' / / / /   ,/ //:| | ゙i゙i |   /
 /,!'; ; ; |; ; ; ; : :| .;' ./ / ;' /______,, !_| | | | || |/   お勇も耕作と気持ちは同じである。
/  ;!; ; ; |; ; ; ;; :||i.| / .;' l .;'/...::/、.゙`/ ,r‐''!| || '    せちがらい世の中で、近頃はコセコセしている侍も多い。
 /|; ; ; ; |; ; ; ; ;;||./| | ;' / r''´i|!^ii-/  ,;ニ.,!/ i|
/ | ; ; ; |; ; ; ;;; ;;||  | ;!.//  ヽ.ゝノ    iij.| ;' .|     町人のように商売をしているものもあった。 
  |;; ; ; ;|; ; ; ;;; ;;|| ゙i|//`  ゙゙゙゙      ゙i | | :|
  |;; ; ; |: : : : : :|\ \_         ´.| |  |    藩はこのあり方を、奨励こそしてないが認めてはいる。
  .|; ; ; ;|; ; ; ; : ::||ヽ  ̄       ー‐.  ハ  ||    藩の財政もかなり苦しくなっていたのだ。
 /|;; ;; ; |; ; ; ; ; ; ;|.| ゙ 、            /i_l」:゙V,!
/ |; ; ; |; ; ;; ; ; ;|ノ  ゙iヽ、._     / i |iヽi::゙、
  | ;; ; ;|; ; ; ;; ; ;|\  .゙i;;;;;;;;;;|` ー', , {{〈、r┘::::::::\、
 /| ; ; ;;|; ; ;; ; ;; ;{  \  ゙;;;;;;|ヽ/ //  }}/、フ:::::::::ヾ、
/ /| ; ; ;;|; ; ; ; ; ;!フ   \、ノ;;゙、/,nヽ、    !V|∧:::ヾ、
.、| ; ; ;;|: ; ;; ; ; ;;|ト /\ヽ ,.ィ`不ヽ、ノノノ {{/_l」:::::::::::ヽ.ヽ




        ,    _.. -‐…‐-   _
.       (  , '´ , -―     、`ヽ、
         × _∠ニ -―‐  、 \  \
        く /. : : : : :; : : : ; : : : :\   ヽ、 \      
       /: : : :// : : :;イ: : : : : : :丶  \ \   
.     ,: : /: ::, '::;イ /: / /:::/ハ : : : : : ヽ  {   \   そういう商売上手な侍を、お勇は認めていない。
    /: :/: ::////  /: /  !|: : : : : : :.  ヽ   \
     {: /: : ,'´//  / , ′ !| i: : : : : :} ┼ } j _,ノ  家に平然と居候して、寝ているばかりの
     j/{: : :l://  ̄  /  ヽ、|l ト、 : : : ハ   | 厂    杢之助の方がはるかに侍らしかった。
      八: : {/ x‐‐ 、     」≧ーi: ::,′{  レ{   
        〉. :ヽ/{:::::リ      ´{::::::jヽj::/:} {十{ : !   
      ハヽ: {xx~´   .     ー' ノイ:/( }  } : l    
.         从八             Xx //: : ){?ノl : l   
        / /{ヽ \   っ     //: : /f′ j l :∥
.       / /ハ Xヽ > .. __   イ: メ、: {{ j×ノ l : l !
     / // ハ /   ,ィ个x、      \}j {: l : l :!
.    / //ノ /   〃 ∧  \     ヽ+} l : l :l





225 :1 :2009/04/12(日) 20:29:52.53 ID:WQ9g2Poo
      _,,.、、、、、.,,_    
    /.:::::::::::::::::::..`ヽ、    
   / .:::::::::::::::::::::::::::::::. '、   
   | :::::::::::::::::::::::::::::::::,ヘ{ツ   (聞書1の112)
    | ::::::::::::::::::::::::,ィゥ ノ j   
   |::::::::::::::::::::::( |.!  ;{    『損得で考えたり、計算で判断するもの(=勘定者)は
   .|::::::::::::::::::rリ`l,〉   j}゙   すくたるるもの(卑怯者)である。
    }:::::::::::::::ノ゙  l  /    
   ,xァ''ー'゙'`    '、 /     勘定とは己の利で考えるものであるから、
  / ー`¨`''''ー-- 、」゙'′_   いつも頭の中は損得のことでいっぱいになる。
 ''^ーァ 、_____  ̄ /  
  `>'、,     '''"´ ̄ ̄_二ヽ、 死は損、生は得になるので、死ぬことを好まなくなる。
  /           /    ヽ 
 ,'        ,   /      ゙、だから卑怯者である』
          l /  __      ! 
          l, l  く,_  、   |       _
 ''''ー--_  、、,,,_リ    `ヽ、ヽ, ,!     /  ̄`''ー'、
       ̄`¨`'''|!    _,,..、二,,_,〉'_ー_/    , ,、   `ヽ,
          |!   'ー''"´  '! /     /ニ''''ー ---'-





226 :1 :2009/04/12(日) 20:31:04.27 ID:WQ9g2Poo


.        |. /,:::::::::::__:::)           :::::||、_ノ |::::::\  
.         l.(_::             :::::::/l   ll|::::::::::::|  
.         l.   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   :::::::/ | lll |::::::::::::::|   
           l、   ___     ::::::/:   | ll|::::::::::::::::|  顔つきからして違っていた。
        _, -/l、   ̄ ̄    :::::/::    | |:::::::::::::::::|
    _, -':::::::/::::::!.        ::::/:::     |.|:::::::::::::::::::|  杢之助は決して鋭い顔をしていない。
    ::::::::::::::/::::::::::ヽ、     :::/:::       |:::::::::::::::::::::|  むしろ亡羊として、つかまえどころのない顔である。
   :::::::::::/::::::::::::::l::ヽ、  ::/:::       /l:::::::::::::::::::::|
   ::::::::/::::::::::::::::l:::::::lヽ/:::         /::|::::::::::::::::::::::|
   :::::/::::::::::::::::::|:::::::::|::::         /::::|::::::::::::::::::::::::|
   ::/:::::::::::::::::;:へ::::::::|            /:::;:へ::::::::::::::::::::::|
   /:::::::::::::/:::::::::\::|- 、      , -‐//:::::::::\::::::::::::::::|
   ::::::::::/::::::::::::::::::0:|  ヽ   /  /:::::::::::::::::::::::\:::::::::::|





227 :1 :2009/04/12(日) 20:31:58.88 ID:WQ9g2Poo

  ,,‐´ __                      ゝ
∠-‐´,, -‐' ´   ll     ll   ll    ll   ll ヾ
  / ll   lll    ll    ll   lll   ll   ll ヽ
/ ,, ‐; ‐' ~   ll    ll    lll   lll   ll   |   
,-‐', '´ ll   lll   lll  /| ll    ll    ll   ll  |   
./l , -‐'´ ll   lll /ll/. | .iヘ   lll   ll   ll |   
.ll/ /    l  /ll./ l/    |ll| | llヽ、 lll   ll   |   
  / ll./ ll.∠// 肉    , |.|-‐|.| ̄ヽ、 ll.    lll |
 ./l//l / / `ヽ、    / |  |  ::\  ll  ll|   むやみに武勇を誇るわけではないが、  
../ //.|.=====、  __ ========::::| .l⌒ヽ .|   どこか烈しいものを感じさせる。
  ./  | ` ‐--゚‐/,::: '''' ` ‐-゚--‐ ' ´  ::|ll|⌒l | |
      |    :::/,::::::::            :::| |⌒l |lll|    うっかりして触れたら、到底ただではすまない。
      |  ::/,:::::::::::::          :::|l|6ノノ .|\   なんとなくこわいのである。
.        |. /,:::::::::::__:::)           :::::||、_ノ |::::::\  
.         l.(_::             :::::::/l   ll|::::::::::::|  厳しい顔つきをするでも、ことさら笑顔をつくる
.         l.   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   :::::::/ | lll |::::::::::::::|  わけでもない。
           l、   ___     ::::::/:   | ll|::::::::::::::::|  つねにぼうっとしているだけだった。
        _, -/l、   ̄ ̄    :::::/::    | |:::::::::::::::::|
    _, -':::::::/::::::!.        ::::/:::     |.|:::::::::::::::::::|
    ::::::::::::::/::::::::::ヽ、     :::/:::       |:::::::::::::::::::::|
   :::::::::::/::::::::::::::l::ヽ、  ::/:::       /l:::::::::::::::::::::|
   ::::::::/::::::::::::::::l:::::::lヽ/:::         /::|::::::::::::::::::::::|
   :::::/::::::::::::::::::|:::::::::|::::         /::::|::::::::::::::::::::::::|





228 :1 :2009/04/12(日) 20:33:08.51 ID:WQ9g2Poo

--- ──ァ- 、
     /:.:./::>、    別段、杢之助を嫌っているわけではない。
   /:.:.:.:/::/_ノヾ    だが、耕作には、自分の観察の証明を
,   /:.:.:.:/''´  0′',   つきつめてやらないと気がすまなかった。
:\{|:.:.:.:.i}      レ^)  
::l:::{|:.:.:.:.|}       〔    これもなかなかの強情者だった。
::l:::{|:.:.:.:.|}      人_) \ -、
::l:::{|:.:.:.:八    /     (__丿





229 :1 :2009/04/12(日) 20:34:11.23 ID:WQ9g2Poo

 \  丶 丶ヾ丶 \ヾ丶 丶 丶 丶\ 丶 丶 \丶 丶 \ 丶ヽ
\vヽ丶 \ 丶 \ヽ  ヽ 丶\ ヽ 丶 \ヾ 丶ヽゝヾ 、丶 、
ヽ 丶 ヽ ヾ丶ヽ  ヾヽ、丶\ 、 丶、 \.、ヾ ヽ゚ ゞ ヽ\ \ ヽ
 _/__/_ //   ヽ\、ヽ 丶ヾ\ ヽ ゝ 丶丶 ヽ ヾゝ ゞヾ ヽ丶
  / /     ーーーーーーーーーーーーーー  \ 、ヽ 丶ヾ\ ヽ
   /           ヽ\、ヽ 丶ヾ\ ヽ ゝ 丶丶 ヽ ヾゝ ゞヾ \
\ 丶 ヾ 丶v \ ヽ \丶丶、 丶\ ヾ 丶丶\、 ヽ \ \. 丶
ヾ丶\ 、\ヽ 、丶\ \ \ ヾ 丶 ヽ丶 丶 \ヾ ヽ丶丶 \、\
 ヽ 、ヾ 、ゞ ヾ丶 ゝ丶\ \ 丶 \ 丶 ヾ丶\ \ヽ ゝヽ丶\丶
 ヽ \ 丶\丶ヽ\ 丶 ヾ丶 丶丶 \丶 ヽ \ \丶 ヽ ヾ ゞ 丶
\丶 丶\ \.ヽ,丶\丶ヽ\ \丶ヽヾ \ 丶 ヽヾ\ \丶\ \ヾ  ゝ
\ ヽ _,,..-:':':"~^~^~^":':':-:,,._  ヾ 丶丶 \ 、丶 \  \ ヾ 丶 v \
    ~~ ~ ~ ~ ~ |~ ~ ~ ~ ~ ~~~ ヽ ヽ、 \ 、丶、v ヾ、 ゝ ヽ、 v丶ヾ 丶、
  \.         |   ∧_∧.........丶\ 、\ヽ 、丶\ \ \ ヾ 丶 ヽ丶 \
\. \  (-_-)|<<~(*゚ー゚)/) 》ヽ 丶\ 、\ヽ 、丶\ \ \ ヾ 丶 ヽ \
ヽ ヽヾ  (∩∩)j巛~~~~~~~へ"ヽノ 丶\ 、\ヽ 、丶\ \ \ ヾ 丶 ヽ 丶 \
 \ \ヾ丶   巛:::しぃ;;;;::::: ゞ   \ \ 丶 丶 \  丶 丶ヾ丶 \ヾ丶 丶
           ~~~~~~~~~~~~     v





230 :1 :2009/04/12(日) 20:35:16.57 ID:WQ9g2Poo

\ 丶 ヾ 丶v \ ヽ \丶丶、 丶\ ヾ 丶丶\、 ヽ \ \. 丶
ヾ丶\ 、\ヽ 、丶\ \ヽ丶丶 \ \ \ ヾ 丶 ヽ丶 丶 \ヾ
 ヽ 、ヾ 、ゞ ヾ丶 ゝ丶\ヽ ゝヽ丶丶\ \ 丶 \ 丶 ヾ丶\ \
 ヽ \ 丶\丶ヽ\ 丶 丶 ヽ ヾ ゞ 丶 丶丶 \丶 ヽ \ \丶\
\ 丶 ヾ 丶v \ ヽ \\ \. 丶 丶丶 \丶 ヽ \ \丶. .、 ヽ
ヾ丶\ 、\ヽ 、丶\ \丶丶 丶丶 \丶 ヽ \ \丶/,,;;;;/ ,,,...
 ヽ 、ヾ 、ゞ ヾ丶 ゝ丶\ ゝヽ丶ヽ ゝヽ 、ゞ ヾ丶 ゝ/,,,;;;/  册册
 ヽ \ 丶\丶ヽ\ 丶  ヽ ヾ ゞ\ヽ ゝヽ丶丶 、/___/  _,. 册册
\ 丶 \ ヾ 丶丶\、 丶丶ヽ \  \丶 ヽ \/ /| _,.-r'| | 册册
ヾ丶\ 丶 ヽ丶 丶 \ヾ \ヽ \  \丶 ヽ/ / ,..| | | | | | 册册
 ヽ 、ヾ \ 丶 ヾ丶\ \ \ ヽ\\丶ヽ/'~T.,./|川 j_l,.r-'¨ 卅卅i_,.
 ヽ \  \丶 ヽ \ \ヾ丶 丶丶丶   /,.T¨il i l l l川__,,... -‐ ¬¨
\ 丶 \ ヾ 丶丶\、 ヽ \ \.    ,l:lj|川_'¨三.ノ____,,,,,.....................
,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; \ l j|:il|‐/jlllllllllll/|\ \ ヾ  \
__,,.. .-‐ '''""~" .;",:;".;..;.,:;".;.".;"=='-i,jl| jj| ロコ   | ロコヨ ∠二∠ 」
.;.;".;.;";".;.;"..;.;";.;.,: ;.;". 三三 ' -f,  .i田l|     |目田|
.;.;".;.;".;.;".;. ,:. ;;: ;.;".;.;".;.;".二二二' -|.,_.j|     |l.l.l l.l.|
".; ;".;.;" ".;..; .;".;..;".;.;". -------------' - .,_  j! ニ二|
.;.;".;.;";".;.;",:.;.;".;.  ;.;".;.-------------------'' - .,_j|
".; ;".;.;".;.;".;..;".;.;".; ;".;.; _______________________________________¬


その年の嵐は凄まじかった。
雨は叩きつけられ、大風で屋根を持っていかれそうになる騒ぎである。





231 :1 :2009/04/12(日) 20:36:08.44 ID:WQ9g2Poo

∠-'';::/ ,∠/ ./::   ::\.ヽ\ ヽ ヽ \ ヽ. \
::::r''∠- '´:∠ -ヘ::....... ,...:‐''7,ゝl‐-ヽ}   ト、 lヽ. !
:::l::::-===モ== _::::/:::::::::/_  ` / ,ヘ. | ヽ |. ヽ.!
: |:::: `  ー‐=''"::´:::::::::::::/ニ´>,'/  ヽ | ヽ!  ゙l
::|:::::      ..::::::::::::::::::::::/    ハ     ヽ!   杢之助はいつもと同じように起きると、
:|::::::    ...:::::::::::/::r:::::::i_:   ,'l }       鉄砲を油紙に包んで担ぎ出した。
|l::::::        `__:::    /.|′
iヘ::::..      ̄ ̄     `ヽ ./^'        しばらく天気を観ていたようだったが、
:|::ヽ:::..      ‐==;;   /         蓑と笠を着けると、あろうことか山の方へと
::l::::::ヽ::..        :::::::   /    ,.、      出かけていった。
:::l::::::::::\.         /  /.:/:ヽ.
::::|:::: :::::::\.         ,イ /....::/::::::::ヽ.





232 :1 :2009/04/12(日) 20:37:12.79 ID:WQ9g2Poo

   __
|二. .-.―.-. . ._` ー 、
|: : : :,. -:_: :二: : `丶、`ヽ、
|: /: イ: : : : : : : : : :l: \ \
|ヽ: :_|_: : : : : _: ノ: : : }ヽ. ヽ   
|` 〉、_j_ ̄: : : : : :ノ : :ハ: ヽ ヽ  お勇は見ていて腹が立ってきた。
| {j人Tー- ァ―: ´: :/┘L : ヽ ヽ 
|   ヽーjニ‐_ ニ ヘ: _lユ┌}: : :', i 「どうせ知人の家に行って、そこで寝るにきまってるですぅ」
|`ー '´  ̄〉=ニ二 ヽ|、: :リ: : : :! l 
|      {   {jノ   ̄ヽ/: : : : l  l 鉄砲は照れかくしと受け取った。
|` ー、_  ヽ     ノ/:/: : : :リ′|
|// ヽメ }  ` == 彡 /: : : :/  |
|    V   、_,. ': : : :, イ-― '




   / V´ *_rー'  ̄ ̄ i :Tヽ、* ヽ \
 /  ::/ ノ:  ̄/: : : : : : :i: : :i : : :ヽ、 .}  \
く   :::レ': : : :/ : : : : : : : ::/: : ::i: : ヽ: ::\}.   \
 \ ::/: : : : /: : : : : : :/: /: : /: i: : : :.i: : : ヽ   /
   Y: : : : :`:く;; : : : :/://: //:/^レ:'":|: : : : :レ'´
   |: : : : : :|__>ァ'-.// /_ェ‐ニL;_: |: : : :i:|
   |: : : : i レイつ^トv" / イブい/゙| : : :i:i   今日こそはと勇んで、横殴りの雨の中、杢之助を追いかけた。
   .∧: : : い ヒニソ /    ヒ二ソ ./: : :./:|   もはや意地になっていた。
   ,': :(V\:\      、     /: :/}: :|
  ,': : :} ヽ. `rー   -ー-ァ   "フ´  ノ__::|
  ,': : : :{ * .}: `i 、  `''  _. .イi * /:::  ヽ.
 ,': : : : :{.   |: : i: :i _| ー‐ .「: i:r┴┐|:::::...   |
.,': : : : :.r┤  レー ' ヽ.   .ノ `>く⌒ マ:::イ__ク
: : : :.r'´.ハ{  .|    ェ=>くェ.く \ ヽ  V 「 ヽ|
: : :/ /: ( ハ フ|=="゙ /^Tヽ| ヽ `   ノ |  |i
: :/ /  ノ |ハ |    / |( /\.    / |   l:|





233 :1 :2009/04/12(日) 20:38:19.29 ID:WQ9g2Poo

,: ' / ' / / ,:'/,  :'/  /' / / ,:'/,: ' / ' / / ,:'/,  :'/  /' / / ,:'/,: ' / ' / / ,:'/,
 :'/  /' / / ,:'//,: ' / ' / / ,:'/    ,  :'/  /' / / ,:'/   ,: ' /    ' / / ,:'
/,: ' / ' / / ,:'/,  :'/  /' / / ,:'/,: ' / ' / / ,:' / / ,:'/,: ' / ' / /   ,:'
/' / / ,:'/,: ' / ' / / ,:'/,  :'/  /' / / ,:'/,: ' / ' / / ,:'/,  / / ,:'/,: ' / ' /
 :'/  /' / / ,:'//,: ' / ' / / ,:'/,  :'/  /' / / ,:'/,: '     / ' /     / ,:'
/,: ' / ' / / ,:'/,  :'/  /' / / ,:'/,: ' / ' / / ,:' / / ,:'/,: ' / ' / / ,:'
 / / ,:'/,: ' / ' / / ,:'' / ' / / ,:'/,  :'/  /' / / ,:'/ / / ,:'/,: ' / ' / / ,:'
/' / / ,:'/,: ' / ' / / ,:'/,  :'/  /' /     / ,:'/,:     ' / ' / /   ,:'/,
 :'/  /' / / ,:'/  /,: ' / ' / / ,:'/,  :'/  /' /    / ,:'   /,: ' / ' /  / ,:'
/,: ' / ' / / ,:'/,  :'/  /' / / ,:'/,: ' / ' / / ,:' / / ,:'/,: ' / '   / / ,:'
,:'/,  :'/  /' / / ,:'/,: ' / ' / / ,:' / / ,:'/,: ' / ' / / ,:' / / ,:'/,: ' / '
/' / / ,:'/,: ' / ' / /     ,:'/,  :'/  /' /    /  ,:'/,:  ' / ' / /   ,:'/,
 :'/  /' / / ,:'/    /,: ' / ' / / ,:'/,  :'/  /' / / ,:'/,: '     / '   / / ,:'
/,: ' / ' / / ,:'/,  :'/  /'' / ' / / ,:'/,  :'/  /' / / ,:'/ / / ,:'/,: ' / ' / / ,:'
,:'/,  :'/  /' / / ,'/, ' / ' / _;;;;;;ヽ/ ,:' ,:'/,  :'/  ∧_∧ / / ,:'/,: ' / ' / / ,:'
/' / / ,:'/,: ' / ' / / ,:'/,  '/(*/) )  /' / / ,'/,: /)´Д)っ' / ' / / ,:'/,
 :'/  /' / / ,:'//,: ' / ' / //,:'/,ノ :'/  /' / / ,:'/,: ' ノ ' /   /    ,:'
/,: ' / ' / / ,:'/,  :'/  /'  (ノ^ヽ) / / ,:'/,  :'/ (//' ヽ)/ / ,:'/ ,: '
''"""'''''"""''""'"""'''''"" ,:'/,  :'/  "''""''"""'''''"""''""''''""''"''''"" ,:'/,  :'/  "''"""'''''"""''"''"""'
:::....::::::........  ,:'/,  :'/  ::::::从 MwM 从 MwMmw M从 MwM 从 MwMmw MwM''"""'''''"""''""''''""'
从 MwM 从 MwMmwMwM 从WYWノM MWYMWノWYWノMノMYWWYWノM MWYMWノWYWノMノMYW


一町も歩かないうちに自分の推測がはずれたことを知る。
杢之助は嘉瀬川ぞいに北にまっすぐ向かっていったのである。
すでに城下の外れまで来ている。





234 :1 :2009/04/12(日) 20:39:05.71 ID:WQ9g2Poo

  ゝ _{  《 ー/: : : : : : //: : : : : : : : : : : : : : : :l: : : : : :',
    ' ∧ 《  /: : : : : : /': : : : /: : : : : :/: :/: : |: : : : : : ',
   / /: :ゝ《   ,: : : : : : /: : : :/: : : : : /: /: /: : /: :l: : : : : ',
   / /: : : : 《  l: : : : : : l: : /: : : : : /: /:/: : /: : l|: : : : : :l
  l: /: : : : : :》ー:!: : : :-‐1:´: :_; :-‐≠: ///: : :∧: : l|: : : :l : |
  l/: : : : : : :《 ∧: : : : : |三ー-/、/´  〃::/ ハ: :l|: : : :l : |
  /: r ⌒)\: 《 ハ.: : : : :!ヘヤテ云圷ミー /イ示テイ: :∨: : :/: :/
 'r=',イ {  ヘ《  \: : |\とう斗′   辷ぅ イ:l: :/: :/l/:/
/f´/ l  レ⌒ヌ《   ーi\\ 丶      ,!   /、l:/://》 /'´
: }/  l     r' ヘ》   |トヽ  c- ァ    ィ》 /イ ー《
: :|   |     {   《     | > 、 _,. <´j_ 《      》
: :|   |    レ⌒l《   |\ /      ( / 》    《


お勇はせめてその時点で戻るべきだった。
だが、ここまできて、と意地にもなっていたし、それになにより、
一人になることがこわかったのである。





235 :1 :2009/04/12(日) 20:40:04.69 ID:WQ9g2Poo

/' / / ,:'/,: ' / ' / /     ,:'/,  :'/  /' /    /  ,:'/,:  ' / ' / / ,:'/,
 :'/  /' / / ,:'/    /,: ' / ' / / ,:'/,  :'/  /' / / ,:'/,: ' /
_,,.--ー''''''"゙゙ ̄~゙"'ー-、/' / / ,:'/,: ' / ' / / ,:'/,  :'/  /' / / ,:'/,:,
..'"゙~゙'ー、、 : : : :  :  `'~゙"'ー-、/' / / ,:'/,: ' / ' / / ,:'/,  :'/  /' /
  : : .: `゙ヽ.,_、:    : : : :     ゙゙̄"'''''―-、 :'/  /' / / ,:'//,: ' / ' / / ,:'
: : : : : : : : : : `'i、 ,/  /' / / ,:'/,: '/ : : `、,、    ,.ィ''''"'"~''゙''ー- :'/  /' /
: : : : : : : : : : : `ヽ:     / / ,:'' / ' / /: : `゙''‐'"゛: : : : : : : :    :~゙"'ー-'i,  :
: .`" : : : : : : : : ゙、:゙lヽ、、: : : .: : : : : : : :    `''''',,,,,、 ,:'/,  :'/  / : :,,,,-‐'゛`゙''ー-
   .``'ヽ‐.i、 _、,,.:`゙"" ゙̄'--、..ー―---、、,__: : `゙''、   : : : : : 、、、,、::;.:".:;.:'"゙:.:゙,
 .,Y、: へ,、'``" :": : 、,`'`: : : : : : `゙^'--、、---"'゙‐'"   : : : : 丶     `': :~゙"'ー
、.ー'"′``゙ン 、丶、.,,; ,:'/,: ' / ' / / ,:'/,  :'/  /' ".:;.:'"゙:.:゙,:;、,"'.:.:;,`:;,':,:;.,:;.
"、 : 、`.、'、``" ゙:: : 、`'':,、、:,,,v,、: : ::.`-ー'''--,,、: : : : : : :    : : : :
.‐``'',;'',;'',;'',;'',;'',;'',;'',    ` `` `  '' ,:'/,: ' / ' / / ,:'/,  :'/  /'- `: :`゙^'--
  ''"""''''"    '''""   """/;;;;;;;ヽ'"""''   "'''''""   ''''""''"''''"   ""'''''"""''""
/,: ' / ' / / ,:'/,  :'/   (::::ヽ;;;l ,:'/,: ' / ' / / ,:' / / ,:'/,: ' / ' / / ,:'
 / / ,:'/,: ' / ' / / ,:'' 〈y;;;;;;ヽ/ ,:'/,  :'/  /' / / ,:'/ / / ,:'/,: ' / ' / / ,:'
    :::....::::::........ . .::::::... .... ..:ん;;;;;;;;;〉..::::::........ . .::::::... .... ..::::::::::::::::....::::::........ . .::::::... ....:::::::::
     ''"""  ""''""'   ''"' し ヽ),゚""'''   ''""''"""'''''"""'   '""''"''''"""''  ''''"""''"
       ;;;;;;;;;;;;;  ;;;;;;;;;; ゜   ;;;;;;;;;    ;;;;;;;;;  ;;;;;  ;;;;;;;;;;     ;;; ;;;;;;;;;;
  :::  ;;;;;:         ;;;  ;;;;;    :::;; ;;;;;;:        ;;;;;;; ;;;;;      ;;;;;;


杢之助はというと、歩みはまったく止まらない。
力強い足取りで、山道へと入るところだった。
「山に行く気ですぅ」
とてもじゃないが、女の足で嵐の山に入ることは不可能だった。





236 :1 :2009/04/12(日) 20:41:23.02 ID:WQ9g2Poo

        ,‐、
      .rヽ, i i /´i
      .ヽ '゙ '゙ ./    とうとう悲鳴をあげた。
    , -―ヽ._ /     たまらず石を拾って、杢之助めがけて投げた。
、-‐ '     ヽ::} _`ヽ
        j:レ' `¨
/       .リ
     _ .. - '
-―  ´




          r':ニニ:_`ー三`:く._      
    ⌒\ /: : : : : : :`,ニ、: :_:_;> 
.       > : : : : : : : : / : : : ヽ\  
     ο | : :.:.:.:.:.: . :/: : : : : : l : ヽ. 
     .   |:.:.:.:.:.:.:.:.:.,' ''" ̄: : :l: : : :l  
   トン   |:.:.:.:.::.:.:.:l -─-: : /:_:_:_:_l 
     .   |:.:.::.:.::.::l.__: : : :/::: : : : :l
        |::.:::.::.::l: : : : : : /:::: : : : : |:


何度か投げた中のひとつが背中に当たって、杢之助は気づいた。
さすがに驚いて引き返してきた。

「なにをしている?」
「きまってるじゃないっ。心配したんじゃない、嵐だから」
杢之助は要領のえない顔をした。当然である。
「帰った方がいい」





237 :1 :2009/04/12(日) 20:42:39.85 ID:WQ9g2Poo


                     _.. - .._
                   _.. - ,ニ-冖 ⌒ 冖-ニ - _
               / ノ´,. .‐.: : : ̄: :、:‐. 、`ヽ \
            /   //: :./: : : : : : :l: : : :.\ヽ \
             <  ヽ/: : : :/: : : : : : /: :.l: : :、: : :ヽ/   >
              丶、/: : : ::/: : : : ::::〃:/:.|:: : :.l: : : :.', /
              l:l: :-:、l.: :::::::://://:∧:::._;l:-!: l:.|!
             ,l:l: : : ::|><__/ ' / '_,. へ:.|: l: :|::!l
             l:.|:|: : : ::lz=ュ   ′ z=ュ.リ:://: l 
            l: :Nヽ: : :ヽ     '       /:://: : :.l
             l: : /il ヽ、ヽヽ   /二ヽ  / '// ̄`ヽ!
             l: /   il  li、``  |   |  /' li:.   ヽ
              l:/    il   li `丶、ヽ-- ,' ィ .il  li::.    ヽ
            ,/     il.※.li    ,.ィ`不ヽ、 il.※.li::::::..   ヽ
.        //     .:il  li   // //'{l:l ヾ、il  li\::::::...   l、
      / l/    ..::::il  li  ヽヽ//l>ィll:l__,ノイ   li:::::::丶、:::::::...l \
       |:  l:::.  ..:::::::::il.※.li   `イl:l. {.l:「´ il.※.li:\:::::::. `` ┘ \
      l::  l::::::_:::-:':´il  li    {l:l,><{ l:l   il  li\_l\::::.     .::/
    /,l:::.  ̄   ::::::il  li、,.、,、,、{.l:ト、イ.l:l、,、,il  li::::::::l:::::ヽ::.   .::::/` 丶、
  ,. '"´,.-l::::::::::::::::::::::/il.※.li、,、,、,、,、l:l::::::::{_l:l,、,、il.※.li、:::::::l:::::::..........:::::/ニ、ヽ、


           「ひとりじゃ帰れないよぉ!こわいよぉ!」





238 :1 :2009/04/12(日) 20:43:47.05 ID:WQ9g2Poo

            _─-、 -‐;z.__
        > ` " ゙  <
       / " " " " ゙ ゙ ゙ ゙\
         l " " ", ,ィ バ i ゙、 ゙、ヾ
         | " "ノlノメ、 |ノjムヘ. N   
        ! r,コ| =。=  ,。==ハリ    お勇の発言と行動の不一致を考えると、首をかしげたくなるが
        | |ヒ.j|   ̄ r_ \7     今はそうもいっていられそうにない。
       j `ァヘ  ──‐:7′
.     _/∨ :::\  ̄ 人      「この先に丁度いい洞穴があるんだ」
  -‐'''"´ |.  ヽ.  ::::`:.イ  |`''‐- 、.._
        |   \  :::/  |     .ハ
.        |   ,ヘ 〉  |へ. |     l. l
        l_/  ゚〈ー‐'|   ヽ!   │ |
           |::::::|   「 ̄ ̄| |   |





239 :1 :2009/04/12(日) 20:44:36.29 ID:WQ9g2Poo

 |   !l |! !   | !     | ! l    |  ! l  |! |   !ll  |! l  |!|   !l  |   !   ! |
 !l |! !   | ! !ll  |! l !|  l   !ll  |! l  !|     | ! l     !    l|  l  |!|   !l  |
  !l  |   !   ! | !  !ll  |! l l  |   !ll  |! l        | !|   !l  |
 ! l  |! |   !ll  |! l  |!   !l  |   !   ! | ! |   !l |! !   | !     | ! l    |
! |   !l |! !   | !     | ! l    |  ! l  |! |   !ll  |! l  |!|   !l  |   !   ! |
 !l |! !   | ! !ll  |! l !|  l   !ll  |! l  !|     | ! l     !    l|  l  |!|   !l  |
  !l  |   !   ! | !  !ll  |! l l  |   !ll  |! l        | !|   !l  | |! !   | !
|   !ll  |! l  !|   !l|   |    | !     |   l    | ! |   !l |! !   l  ! !   |!
  !l |! !   | !  i   | !  | ! l    ! l |! !   | !   l  ! !   |! l l  | ! l  |!|
!   | !     | ! l   ! | lll  |  !|  !     l  ! !      | !    l|  l !|  l  !ll
  i l       l    i | i  !|      !l  |   ! !|  l  !ll   l  |!|   !l  |
l     i   il l  |   illi ..|! !   | !    ! l    |    ill i | ! |  !ll   l  |!|




                ボ
              ,'    オ
              (:'    ォ
              ',  ))   ォ
             }  /(    ォ
           ,' ノし': :ヽ      ォ
         ((,イ: :  :: :V)     ォ
         、ゝ: :   : :(ノ}    ォ
         ヽ: :: :  : :: :/   ォ
           ゝ;:; :;从;ノ





240 :1 :2009/04/12(日) 20:45:29.32 ID:WQ9g2Poo


    /  /,ィ‐ "`T ⌒`ヽ- 、_:::::::::::    \
  /  .//: : : : ̄r " : : : : : : : ヽ、::::::     \
  \ / ト: : : :_ ,,=-ェ 、 : : : : : : : ィヽ:::  、   \
    〉 ^", ‐⌒ ̄   `T" ヽ、_ ソ - ヽ   ヽ::::::..  >
   {{ /  /     i i | \  "ヽ: : : ヽ.   i:::::/   杢之助に連れられてきた洞穴は、
.   レ'´  /     ,イ .l l   ヽ   ヽ: : :ヽ  レ´    意外と奥に広がりがあった。
  /   /     / | l i    }    ヽ  }レ∧    
  / .i  i    / / i ハ_   i    ', ソイ  l    そこで慣れた手つきで火を焚いてもらうと
  |  i.  i __/_  / /__ヽ__ i.     ト-|  l    お勇はようやく生きた心地をとりもどした。
  |  i  i" /、_/ /  __  \ヽ    i }.  l
  ヽ i  KT7ハヽ     T7ハ;フト    / :}.   l
   \.、い. ヒ;ゾ       ヒニソ./.i   イ  .:}   l
    |ヽ\ヽ .::::.  ;     .:::::./ノイ/ .} L .}    l
    li  `i\   ー‐'    /イ i .} 「 .{    l
    ∧i レ_ | i. `: .、 _ _,  '´ ト、. i i {i  } i.    l
   / .{i v` { i  i__/ }  ./  \ {i  } i.    l
.  /  {   レ '´ , - 、.v"r‐- 、   .{{  L i.    l
  /  }i   } r '´   >く   ` ヽ.{   イ⊥.i     l
. /   }i   .} |   , イL|| \   .{ト じvK  ヽ    l
/   }i i _ |. レ'´ .>|( .|| ) ` ‐v'}  " }r'::::::  i.    l
.    }トヘ` .|    〈 | |>|K    .}i   }ハ::::::::  i    l





241 :1 :2009/04/12(日) 20:46:12.62 ID:WQ9g2Poo

            r ―――――-- 、
        ,ィ/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ヽヽ、
       //__, ィ―――、――、   \ヽ、
     ∠_/´7 : : : : ィ´ : : : : : : :ハ`ヽ、  \ \     今の自分は濡れた服を乾かすために、
     / : : / : : / : : // : : /: :! :ヽ :\  ヽ \    最低限しか身に着けていない。
      /: : //: : / : : /: :/: : : ノ: : |: : !ヽ: : ヽ ヽ  ヽ    
    /: : : /: : /: :/: : /: : /: :i ∧: : :|: :ヽ!  } /\ヽ   そしてとなりで杢之助は、持ってきた鉄砲を
    ! i : : !: :/: :/: : /: : /ィ: : /: : ヽ: :!: : : ! Y_  ヽヽ  とりだして、弾ごめに精を出している。
    .!: :| : : !/、_/_/ _ィ//: : /∧: : : : !: : : : } | `ヽ、 ヽ!
    ! ハ: : |./> ̄/ ノ :入〈  !: : : : !: : : :! /!    `ヽ!
    |〉、ヽ ! ゙ミミ三、  //  `〈__! : : /: : : :イ: :!      (ふふっ、照れちゃってやがるですぅ)
    | 「ヽ!`ゝ:::       ミ、、_  〉へ : : :ノ :|: :|
    | | ヽヽ  ::::  l    ::: `゙゙=ミ/: :/:/ /: ! : !    自分でも、どこかでこうなることを
    | | ヽ \    !ーァ   ::: /://  /: : |: :|    望んでいたのかもしれない。
    ! .\   \ `´    ,イ⌒ア^〉  /| : : !: :!    
   /|   }-、,-、__}>r-ァ´ ̄ / /  /: :! : : |: :!    そう考えると、不思議なことにこわいとは思わなかった。
 /: !  >-、_ 7―、`/      ノ  /: : :! : : ヽ:|
/ : : /  /\  /==Y〈`-"⌒ヽ<  / : : : |: : : : :ヽ





242 :1 :2009/04/12(日) 20:47:33.76 ID:WQ9g2Poo

┃ ┃┃  ┏━━┓            ┃  ┃┃    ┏━━┓          
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┣━━  ┃   ┃        ┃    ┣━━     ┃   ┃         ┃
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┃         ┃    ━━━┛    ..┃            ┃     ━━━┛


胸の高鳴りが早鐘のようになっている。


杢之助には緊張してきているのが気づかれないだろうか。





243 :1 :2009/04/12(日) 20:48:45.00 ID:WQ9g2Poo

/  " ,, "  "  ゙  ゙  /
,イ " "  "  八 ゙ i ゙ |  ・ お
/ ,ィ´ "/' イ /::: ヽ ト、゙|  ・ 勇
// ィ' /| /| /::: , -ヾ、ヽ,|  ・ さ
 l  l /-レ、レ'  ´_, a==|   ん
 ! /l,ハ=a=、  ヾ`ー  ´| 
 '"  ',`ー/ :::      | 
     ', / ;:::: 、      ヽ_  ___
      ∨_, - '  _,  ::::/;;;;::ノノ ヾ
      丶 ー '' "´   .:::/;;;;;::´   `
  r―、,/丶  ==  .:::/;;;;;::::::
`<´ヽ r‐ヾ-、 \   :::/;;;;::::::    /
.(´ヽ ゝー)r┤/\:/::;;;;::::::    /





244 :1 :2009/04/12(日) 20:49:18.46 ID:WQ9g2Poo

                 , .-==== - 、
                  ∠   `^`^~^`ヽ、 \
              ,∠ -‐……‐- 、    \ \
        クルッ / .::.::.::.::.:..;.:.:.:..:.:..`ト、    \ \
            / . .::/.:/::.::.:/.::.::.:://.:l.:|:ヽ     i  \   ドクン!
              / . ::./::/:.:::.:/.::.:::,.イ/.:::l.:|.::..ヽ    i    \  
           i.:i.:.:l.l.::l「.`メ.:.:///∠ l.:|.::i.::.ヽ  i   , ィ´  (きた――)
           |::|.::|:l:::lレく:/ // /⌒i.:ト、l.::.:::.〉 i / /
           |::|.::|:l:::l1 トミ   ,ィr==ト、l:.::.:/  レ'´ .:/
          lハ:::ト、::l」_リ    i l.:.:.:. リ l/:/ ,f.: .: .:.:i
               l/ ヽ' ' ' '     ┴ー'//  ,f: : : : :.:|
           rソ   ハ、   「`7  ' '∠ イ  ,f: : : : : : :|
           rソ  ノ.:i:.:.> ‐一 ´_⊥:{  {.: : : : : : .:|
            rソ  ノr'77´ 二`ニ´  ̄`{  { : : : : : : |
         rソ   ノr'77 /^フ介ト、     {  { : : : : :





245 :1 :2009/04/12(日) 20:50:05.50 ID:WQ9g2Poo

            _,,.. - 、,. ''" ニ=-
          _,. -゙'   ゙  " ̄~゙'' - .,,
           7i         ヾ ー゙ヽ   
          /  ii         i; 、ヽ
         _ i i!            i. ゙ ,   
       / ゙'' -'^ヽv v ヘ、ヽヾヾ i i i\i
     /""   , ,,_ Y!/  ヾ__!_Aリ|ノ!'!'!    「すまんが、こっちに座ってくれないかな」
   ,.- "  〈   i   i=ゝ、 ,,∠=-ァYヘレ
   ノ   !   | "~' |、 - !゚-."!|く゚-  !!メ/      杢之助が指す方向は、壁のそばである。
  (   ! ,,... ! ,,.. !  ̄i,   !|::.  /.ノ      
.  |ヾ '!.  /   |"゙  〉ー !|;― /"iヽ~゙゙^''' -  とても二人で横になる幅はなさそうだった。
  /ヽi - ! _/゙ー i'!  i,/ 、 ― /i  |,,__      
  ノ">ヾ_!〈==-!|_ノi ヽ \ / !  |  ゙゙゙̄^'''
  /    ''゙.---┘  |  \ッ" /  |




                            
                   ,  -‐―‐ 、    
                  /,  -―‐-、\ 
                  // ,.  -――‐\\  
.              // /::::::::::::::}、ヽ :::: ヽ._>  
          / _」 /:::::::::::_:/ ヽ}___」_, 
.           ∠__`ト辻:::::::'´_/   ノ◯' !   云ってる意味がわからなかった。
            / ::| |l{ ̄ ̄‐◯      }i   
              / ::: | |lト、         ̄Z /l|   
          /:::::::::| |l|__ヽ、       ´ /| l|  
            / :::::::::,i |l| <l ` ー―一 '^!、| l|  
        / ::::::/ ! ll| <|  | ̄ >ロ<_}|>| l| 
          / :::/   | |l| <|   ̄ ,イト、 |>| l|\





246 :1 :2009/04/12(日) 20:51:12.25 ID:WQ9g2Poo

........::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::::::::::::
......::::::::::::::::::/::::::::::::::::::::::    :::::ι
.....:::::::::::::/:::::::::::::::::  ::::U:     :::::
............/:::::::::::::::             :::::::::
....../:::::::::::_::::)
....( :::'''   γ             
................... /                 「やつだ……」
....................... ----=====ニニニ⊃
..........................ヽ-.         ..:::::::::::::ι
................ニィ....../::::::::::.....   ..::::::U::::   
.........................../:::::::::..     ...::::::::      
......................../::::::::::..





247 :1 :2009/04/12(日) 20:52:01.70 ID:WQ9g2Poo

―――――――――――――――――――――――――
      彡彡彡ノゞ ──      ノ  入     
       冫ノ ノ∠─ 》     ?    ミ彡ミミ
     /´´` ノ    ミ     彡 \   ミミ
    ノ   /彡   ミ          》\ ミ        
   ノ   ノ  巛〆ヘミ          》 \ミ
  (    弋─ノ    )      (⌒ ∬  》
   (           )      (   ∫   ) 
   (         ノ│     ∥\      )
    ゙゙゙ゞ____/iii儿    ノ ミミ\   〆
        丿  ノ iiiiii゙゙■■ノミミiiiiiiiii ̄ ̄┃ 
――――――――――――――――――――――――――





248 :1 :2009/04/12(日) 20:52:57.92 ID:WQ9g2Poo

                   从
                  《 ゝ
                 巛  \《
                八    ソ《 ∧
              \巛    ヽソ丿 /
             彳∨        く        お勇は云われて入口から気配を察した。
            √            \     
      彡彡彡ノゞ ──      ノ  入     
       冫ノ ノ∠─ 》     ?    ミ彡ミミ  とてつもなく巨大な猪だった。
     /´´` ノ    ミ     彡 \   ミミ   
    ノ   /彡   ミ          》\ ミ    
   ノ   ノ  巛〆ヘミ          》 \ミ    「ヒ……」
  (    弋─ノ    )      (⌒ ∬  》    
   (           )      (   ∫   ) 
   (         ノ│     ∥\      )  悲鳴が声にならず、尻をついたまま
    ゙゙゙ゞ____/iii儿    ノ ミミ\   〆   指示された方へと後ずさりする。
        丿  ノ iiiiii゙゙■■ノミミiiiiiiiii ̄ ̄┃ 
        │  └ iiiiii゙゙      iiiiiiiiii゚゚┃ ┃   猛烈な獣臭さが鼻をツンとさせる。
       丿  │ ;:;;;       ii:iiii ノ  \
       巛巛巛 iiiiiii       iiiii  巛巛巛
                        ∴∵





249 :1 :2009/04/12(日) 20:53:29.65 ID:WQ9g2Poo

       __ .,-u--、.      
       / |`ー/ ヽゝ   
     / _¨`ヽヾ /ヽ、  
     ! .´ ヾll | | |  l
      |.ゝ ノ /|/ .L/|`ヽ_
     ヽ ー ´/ f l ゞfi-, = 、    杢之助は火縄に点火をする。
     _|   | ! |」__ /   ト    
    /  .ゝ___ノ_ノ/__ | ゝ___ ,ィ    銃はまだ構えない。
   ./  /  |  ||、l_| !゙¨~/
  /  /ヽ.  !   |! ヽ!  |ゝ 〉
 |  l  \|  |!__ノ, - 、 /
 | /}ヽ..  L_|_/   ノ'
 / / {  \      / i.
 |  ヽ |   ヽ-ー  ̄  ノ   





250 :1 :2009/04/12(日) 20:54:09.54 ID:WQ9g2Poo

                _,, ─=ニ二 ̄ "'- 、
            _,..-'''"__ ※  `"'- 、  \
           />゙⌒ヽ ̄ ̄ ̄"'- 、 ※ \.   \   ここにきてお勇はようやく杢之助の行動を理解した。
         / ./   : :\ : :\ : : \    ∨   \   
.         /  /     : :ハ  : :\ : : ヘ ※ ∨ _〆) 杢之助はこの獣を撃ちに山へやってきたのだ。
        / : :i    : i: : :ト、   : : ヘ : :ヘ.   | イ__/
         /  : :i   : : /,イ イ: :ト、\__,: :∧ : : :| ※゙|.八     
       l l : : :l_ // ル゙i: :ノィr‐─< 〉: :.,'  .l: : \   
       l l. : :tノ.厶イ  ル゙  (て刀ア.,': :./ ※ .l: :    \  
       |∧ : :∨ (てカ`     ゞ―゙ /: :/   .ト、 : :     \ 
.          ゝ : : \.ゞ┘ ,   ////,.イ ※  l: \ : :     \ 
.         `(>┬-ゝ//  r 、      个   ∧.: : \ : :     '., (あたしを抱きたいわけじゃなかったんだ)
.           ) 人.X゙\   `‐'   / .| ※ /.: :',: :   \: :   l 
            /./ : : )゙※/゙テ=r‐ャ<.___人.  /: :  ',: :    \: :  l 
        /./ : :/ /゙f .〉〉刀, 〉 〕    `X乃ミY)∧: :      \/
          /./ : :/./_「| Y|    /\  ∧ ヘ\  ̄ハ.: :      \  
       /./ : : ,イ 辷竺ミY   .∧  》 ∧ノ  〉 \. l.: :        ヘ
.       /./., -'"/ノ 廴_辷竺ミ乃ゝノ∧ノ  / ※ /  |.: : : :       ',





251 :1 :2009/04/12(日) 20:54:48.92 ID:WQ9g2Poo

      ___  
     く/',二二ヽ>  勝手についてきたのは自分である。
     |l |ノノイハ)) 
      |l |リ≧0≦|  ひとりで帰れないと駄々をこねたのも自分である。
     ノl_|○_介」○
    ≦ノ`ヽノヘ≧  自分の行動が杢之助の迷惑になっていたことは重々承知である。
.   ミく二二二〉ミ




              /\    _,..-'ヽ、
             /, -‐''_>ュ<__,,.. .-+‐ー‐ー---┐
           /, ' '""~__      ``丶、      ,イ
          ∠イ'´"" ̄: :  ̄""'''‐-..,,_  ヽ    / |
        /: :/: :i : : i: : : : : :i: : : : : : : :`'ー、 `i   ./; ; 〉
       ./: : /: : ,' : : !: : : : : :!: :i|: : : : : : : : :i |  /; ; /
       l : : !: : .,' : : : : : : , : : ./i: : : : : : : : : :l |/ ; ; ,イ
       .l: : : : : :i : : : : : : ,ィ: : / .l ト、 : : : : : : l; ; ; ; ;/:.l
       l: : : : : :l: : : : : : / l: :/  _,l」ニ+-: : / : : |; ; ./: : |
      .|: : : : : :l| __,」ノ  | / '´ ヾ_,,ヾ.、_,': :l; ;/: : : :|
       |: : : : :‐|'´__ュ/  .l/   r'´i´;;;;;l 〉: : /イ: : : : .l   (それにしても……)
       .i : : i: :./~rl;;;;i`  /    .' .ヤニソ ': :/※i: : : : : l
       ヾlヽ: :ヽ .!.kri         `´/ .イ   i: : : : : ::l
        ト: :ヽ: : `ー′      "" /イ ! ※.i: : : : : : l
        |::ヾ、ヽト ゝ   `     / ィ'i   i: : : : : : .l
        !: :i   ヽ、     _    , -'"トi※  i: : : : : : : l
        .l: : i ※ .i: :`:ー- ,,`_´,, - '  / i    i、: : : : : : l
        l: : .i   i r‐- ...,r'´ /  / ./i .※i〉7´ ̄`、_





253 :1 :2009/04/12(日) 20:56:17.55 ID:WQ9g2Poo

           |    /  _,. -ー ' ´ ̄` ー 、  \    /
           ヽ   l /  /         \ ヽ   /
            ',   {/   /  /   :l      ` 、 !  /  こんな時でも文句を云ってやりたかった。
            ヽ  〉.:.: /  /   .:/.:  l.:. ヽ   l|/l
              Y .:.:. /.:  /  .:./,イ ハ.:. ...:|   :|:.:.:|   人をあれだけその気にさせやがって、
              | |.:.:. l.:.:. // , イ.:.//:.:/  \.:.:| ...:|:.:.:|   どうしてくれるんだ、朴念仁。
              | |.:.:. |`'lメ∠_////__, -ー'ヾ:|:  :|:.:.:l
              |、ヽ.:.:ヽィ圷ミ    ィ圷ヾ.:.:.:|::.::l   
              | lヽ\| 弋r:シ      弋r:シ |.:.:.:ノ:.:.:.',   と、口ばしる刹那……
             /.:|  \ヽ;::::::::    ,  ::::::::::::ノ_/ |.:.:.:.:':、
              /.:.:.l   | 弋    ,. _    フl  /.:.:.:.:.:.:ヽ
.             /.:.:.:.:ヽ  ヽ __ >、___  `_,.ィ< /  /.:.:_.:.:.:.:',
            /:./:`∧  | |` ̄ \ヾ/ノ ̄ ∨  {'´: : : : :\.:.\
          /.:/: 、 : : ',  | |  __,r<_< ヽ,.__|  |.: : : : : : : :l.:.:. ヽ
.         /.:/: : : \: : }  |.  ̄/ \ヾ) \ |  L、 : : : : : :}.:.:.:.:.:\
         / .:.{ :\: : :.}: : ! ト、/   ヽ }〈//  ヾ一'|/:-ー' : : :/.:.:.:.:.:.::. ヽ
          / .:.:.:.ヽ: :ヽ,: : :r十         / .:.:.:f\_〉.: : : :/  ヽ/ ̄Zソ |人| ( >_「´ヽノ  } : :〈,.ヘ.:.:.:.:.:.:.:.:.:..|
       / .:.:.:.:.:} |>二ニ/    ゝー厶 |∨| 〉 \一'   Y二、 ̄〉.:.:.:.:.:.: |





254 :1 :2009/04/12(日) 20:57:27.41 ID:WQ9g2Poo



    ,゙  / ) 
     |/_/     
    // 二二二7   杢之助は手を挙げた。
   /'´r -―一ァ"   口をきくな、ということらしい。
   / //   广¨´  
  ノ ' /  ノ  
_/`丶 / 





255 :1 :2009/04/12(日) 20:58:32.04 ID:WQ9g2Poo

                   从
                  《 ゝ
                 巛  \《
                八    ソ《 ∧
              \巛    ヽソ丿 /
             彳∨        く
            √            \
      彡彡彡ノゞ ──      ノ  入     
       冫ノ ノ∠─ 》     ?    ミ彡ミミ      大猪が跳んだ。
     /´´` ノ    ミ     彡 \   ミミ
    ノ   /彡   ミ          》\ ミ
   ノ   ノ  巛〆ヘミ          》 \ミ        すさまじい直線運動で、
  (    弋─ノ    )      (⌒ ∬  》        こちらめがけて突進してきた。
   (           )      (   ∫   ) 
   (         ノ│     ∥\      )
    ゙゙゙ゞ____/iii儿    ノ ミミ\   〆
        丿  ノ iiiiii゙゙■■ノミミiiiiiiiii ̄ ̄┃ 
        │  └ iiiiii゙゙      iiiiiiiiii゚゚┃ ┃
       丿   │;:;;;       ii:iiii ノ  \
       巛巛巛 iiiiiii      iiiii  巛巛巛│
                         ∴∵

       _,    _,     _    _     _    _,    _    _
       |_|_|   |_|_|    |_|_|   |_|_|    |_|_|   |_|_|   |_|_|   |_|_|
    | ̄|_ | ̄|_ | ̄|_ | ̄|_ | ̄|_ | ̄|_ | ̄|_ | ̄|_
    |  _| |  _| |  _| |  _| |  _| |  _| |  _| |  _|
    |_|   |_|   |_|   |_|   |_|   |_|   |_|   |_|





256 :1 :2009/04/12(日) 20:59:24.32 ID:WQ9g2Poo

   /           |   |            \     \  \ /
  /          |   |   i         \  \   \\  /
\/       /     ハ.   l\ ゝ、        \   ヽ     ', ゙く
. /       /     / ∧  ! \\\        ヽ   ',     l   ',
/       |   / /  \. \  \ゝ、\       .ヽノ|    |  |
i        l\  //     ><\  \ゝ-\--─一'| |    |  |
l        | _>=ニニ<´   \\    ,ィチ示-ミ气> |    |  |
| |   | lく r'"/´ ̄`ヽ\   \ヽ 〃f。 f i .} jノ| |   /  |
| |   | i.ヽ! { ゚ ( ) }        \  ゝ ー' ノ   | /   /   .l
ゝヽ   ヽ ヽ  ゝ _ ノ           ー--‐'  ノ/  ./  / /
 lヽ\  \\__ー--‐ '       }     ヾヾヾ / // /./
 | \l\  ヽ-'〃〃〃  , -- 、___ノヽ       ∠/ // /
 '、  | | ゝー\     /      `ヽl      / 〃 //
  \ | |  | | ヽ、    {           }    /──‐く⌒}
   「⌒ >--、--<\   ヽ        /   /  ┌‐ノ⌒ヽ」\
  r「⌒/  l/`ヾ-、 ー-丶、___/-‐'     r‐'、 \  \ ヽ
 / 〉 |  /  / / `ヽ   ̄ヽ、ーイ __    / 、 ヽ    ', ',
/  ゝ. l            |   /ニ「}二、 \   〈 i  ヽ      } ゝ





257 :1 :2009/04/12(日) 21:00:01.23 ID:WQ9g2Poo





    |: : : : : : : : : : : : : 彡: /: :///::::::::::::l: l/j/ヽノ
    |: : ソ: : : : : : : : ;. ''´:: ̄ ~" メ、::::::::::::  レイ f
    |: : : : 彡_:_: i:!:|:::::::::::::::::::::::::::::::ヽ::::::::..,,ム 'フ/
    :l: : : : / r‐|: : :| "、´ ̄(ッ ̄~"フシ  く'゙′ /
     l: : : :.| i: :lN: |:::: :::::::::::: ̄::::  .::::::::::', . /





258 :1 :2009/04/12(日) 21:00:40.54 ID:WQ9g2Poo




                                     _         |  // _/__
                                     ()),, ̄),,       |\    /  /
                                         ̄ヾヽ  ,    |     /  /  ツ
                                         `ヾ、 ;

                                             ヽ、
                                      ヾ、ヾ、 ー - ... ヾヽ _
                                     ヾ、` lllllll` ー -==':::::::::>` ー - .. 、 _
                                      i`` ` ー - .. 、 _ `ー' ` ー - .. 、 _
                                   /^ヾ`>ー - 、    ` ー - .. 、 _
//^ ̄二三//⊂⊃、ヽ三ミヾゝ、      ___,,〃  ` ''''':::::;;;;; _ ` ー - ..、 _   〃 ̄ `
 /:::::::イLl‐,.///:::8:::::ヾヽ\,..-一'´ ̄ ̄フ/::::::::::〃          ` ー - 、 _ニニフ ̄ > ー
/::;イLl//´⌒´ ̄^ ̄`ヽy'::::::::::::::::::::::::/./:::::::::::::/ i     =  、__  ! __[`ノ ,r'ー‐'
;イLl-//:::::::::;:::::::::::/⌒7´:::::::::::::::::::::::/./:::::::::::::::i  !     、  、   ̄! ̄ノ  ̄`ー‐'
イLl/::/::::::::∠::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/./:::::::::::::::::i  ヽ        `ー―‐〈





259 :1 :2009/04/12(日) 21:01:32.84 ID:WQ9g2Poo





鉄砲から火が吹く音と、角で貫かれたように見えたことで目を閉じてしまった。


                 |     | |    |
                |       | |    |
                  |     | |     |
                 |     | |    |
                 | ,     | |    |
                  |ノ    、|  .|   、|
                 ノ_____,ゝ ソ___ゝ
               _ノ゙ ̄⌒^⌒}  .{ ⌒^⌒}
              'ニ===⊂⊃=} {=⊂⊃=}


再び目を開けると、先ほどまで自分が座っていた場所で、猪は死んでいた。
凶暴な目は開いたままで、耳から血を流していた。





260 :1 :2009/04/12(日) 21:02:17.33 ID:WQ9g2Poo

         `ヽミメ、 . -‐,=‐
      . . .-‐‐ミ i! Y i! 厶イ__
   ∠..., =‐- i!  i!  i! i! <´     
    .ィ´ i!   i! i! i! i!   i! i! ヽ
.  , ′i! i! i! i! i! i!  i!  i! i!.!     
  /イ i! i! i!ィ i! i./::、 i! ト、 i! i! !     「済んだよ」
  /i!.//i!./::iメi/:::::::,メ、「ヽト、 i! i!j
  /イ i!/! /==。=、:::::.=。===:i!,...i! |    杢之助は知っていたのである。
    j/ j/ i::`:‐:/:::::::: ー一.:´:|ir, }.|    この洞穴にこもる獣臭と毛の量から、
       i:::::/.::::::、   .::::::|Lンii|    ここが大猪の住処であることを。
         i: `‐――一'.;.::::ハ.i! j;\
           、  ー ..:::::/;  ヽ:{;;;;;;;ト、__  そして何日も前から、ここで狩ってみようと
      . -=''7ヘ.....:.:::::/;;; '   j;;;;;;;j;;;;;;;  考えていたのだった。
   -‐'";;;;;;;;;;/;;;;;;ヽ .イ;;;;: '     /;;;;;;;;|;;;;;;;
  ;;;;;;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;;;;;;;|:.:;;:::'    /;;;;;;;;;;;!;;;;;;





261 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/12(日) 21:03:03.66 ID:2Ve9yH6o
うおお! まさかと思ったら隆慶一郎作品晩期の未完の傑作『死ぬこととみつけたり!』
これは常駐するスレが増えた! (あと柳生スレと剣豪スレも見てる)


262 :1 :2009/04/12(日) 21:03:19.61 ID:WQ9g2Poo

:/: : : :/-―_´   \//   / /|: : :/ _!_! : : : : :   
ハ: : : :! 〃´ ̄__ `ヽ/ヽノ  // /ヽ//| | ヽ: :l : : : : :  
! ヽ: : ! l| /` _つヽ  | !| / /: :/-┴__- 、 ヽ!: : : : :   
ヽ \!   K´{Ξj !      // /´> ヽ ∨ ヽ: : /  自分がずっとそこにいたら、
: :ヽ | | |┴┬ ‐く  ...::::::../  K´{Ξj  ! !ト /! /:  杢之助を突き破って、こちらに殺到してたはず。
: : : :\| | |l ! ...:::::::::::::::::::::::::::::... ∨  ̄ /〃 / l/: :  
ヽ _: :\        ::::::::::::::::::::::::.「「 ` く /:/: : : にじり、にじり。
  ノ   ̄                  | | <´__ /  お勇は死骸から遠ざかるように、
  {                      /       少しずつ、少しずつ壁際から離れていった。
  j \        __           /|       
 {: : : :|\     /´  _ `ヽ     /l  !      ふいに体が覆いかぶさってきた。
 !: : : :!    、  ̄      ̄   < : : l l   
  } : : |      ー‐┬- <´: : : : ヽ: :! l 





263 :1 :2009/04/12(日) 21:04:27.11 ID:WQ9g2Poo




                   , - 、 __,- 、
              , ー 、 /、 丁  ,.ノ_
            , ー、f   `l l  |_,ィ'´  ノ
           |ヽ `〈l   ド、 l  _/_    湯文字をはがされ、押し倒された。
       , -、  / ` 、 ゝ   ! `´rゥ- '´ j
     __/ `ュ >_/    1_,/`‐'  ''"   _.../    そしてあっという間に貫かれてしまった。
        |            r' ´
          l      _, -‐ '´厶_
         ト-‐ゥ-‐' \   ィ´  `t┼
         `ゝ_| !   」   ヽ   / 1
         ___」   |∧    / 勺
        "      !ヽヘ  _/ ゙;`





264 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/12(日) 21:05:16.34 ID:3Yv3UD6o
アカギいろんな意味で漢すぐる


265 :1 :2009/04/12(日) 21:05:51.53 ID:WQ9g2Poo

       パチ
              ,   ヾ、               
             (ヽ、 ,ノ )´( 、 ゝ、
              ) Y  人 ヽ)ゝ'丿,       「こンの、すくたれえ!すくたれえ!」  
     パチ     !)ノ'  ノ ,(  `    ´(
           / ((  ´!. 、   t ヽ、 `t  ,   パチ、 
           ,′, ヽ    tゝ、丿)ノ i    Y(
          i /f  ゛   ) Y´ l'′   )     


※すくたれ  佐賀地方の方言で、ずるい、小細工を弄する、といった意味。



第4話 『すくたれもの』 了





266 :1 :2009/04/12(日) 21:07:51.20 ID:WQ9g2Poo

第4話 登場人物

斎藤杢之助   佐賀の浪人      赤木しげる(アカギ)

耕作       杢之助の居候先    桜田ジュン(ローゼンメイデン)
お勇       耕作の娘        翠星石(ローゼンメイデン)
斎藤権右衛門 杢之助の弟       天貴志(天~天和通りの快男児)
 
鍋島生三    佐賀藩士        コロ助(キテレツ大百科)
鍋島直茂    佐賀鍋島藩の藩祖  涼宮ハルヒ(涼宮ハルヒの憂鬱)

阿部さん    『葉隠』の解説      阿部高和(くそみそテクニック)


原作 山本常朝『葉隠』
    隆慶一郎『死ぬことと見つけたり』





267 :1 :2009/04/12(日) 21:10:44.59 ID:WQ9g2Poo
次回……

               \::::::::::::ヽ                 /::::::::::::::::::::/
                 \:::::::::ヽ                   /::::::::::::::::::/           ,
  ,                ヽ:::::::::ヽ                 /:::::::::::::::/       , ,....イ´::::〉
 \\、              ヽ::::::::ヽ                /::::::::::::/    ,...ィイ´ll、_::::<´
   \::`lへ,,‐-,、_            ヾ::::::::l        ,、    /::::::::::/  , -‐´´  ll | /l  `>'
   /ノll ll ll  ``‐-、      ヾ::::::l ,、  ,へ  ll\  /::::::::/, -´    , -┴ ┴'
   `´ └┴┴、_   ``‐-、   ヾ:::V::ll /´T`\ll:::::::〉/:::::/´´ _, -‐ ´
              ̄``‐-、_ ``‐-、ヾ::::::::ゝ\ l  //::::/::::/ _, -‐´
                   ``‐、 ヾ::::::、:ヾ⊂ノノ:/:::/´‐´ 
                      `` \::\::........:::::::イ ´
                           l``┐ィ ´´ /
                         l  lll   /
                             |  lll   l
                         l  lll   l
                              / lll   /
                        / 川  /
                             / ノヘヽ へ
                       / // ヽヽ |  \
                        _ -┤//  ヽl l    \
               , -‐ ´    |l l ∩ ll |       ヽ、
           , - ´           l ll  l.| ll |         ヽ、
      _ -‐ ´                 l ll  l| ll |            ヽ、
,  -‐ ´                       l ll  | ll |               ヽ、
                        l ll l ll |                  ヽ、


ご期待ください。





268 :1 :2009/04/12(日) 21:11:33.20 ID:WQ9g2Poo
本日の本編は以上になります。
ご読了ありがとうございました。


269 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/12(日) 21:12:31.79 ID:3Yv3UD6o
乙でした!
すくたれ呼ばわりってことはヤッちゃうのもアカギの計画のうちだったってことか?
そして次回なんだww


270 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/12(日) 21:13:44.09 ID:RzoWEygo
乙、アカギさん青姦とかパネェっす!


271 :1 [saga]:2009/04/12(日) 21:21:00.19 ID:WQ9g2Poo

     ___                _,.---- .__
   /´: : : : :_ヽ`ヽ、       ,.ィ´ ̄ _____  `ヽ、
    | :,.、 zュ`‐' ヽ. i        /   ,.ィス゛__ 米 `¨''ェ,-、\
   | :`゛: : : : : : :| |     / , /´__r‐'´/.:.:.:.:.`¨¨''ー-ニ、ヽ ヽ
   ヽ: : : : : : :___j_ノ      / / /, //.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:,ノ.:./.:.:.:.:.:.:ヾヽ ',
    ヽ.__,.'¨ヽ._}、_    /.イ イk//.:.:.:/.:.:.:.:.:.//.:/:/.:..:.:.:.:.|:ヽ| ヽ
           ,ゝr{, ヽ、 ´ ハ'´ '.:i:-‐/‐‐;:<.;.イ.:/.;ハ;__.:.|.:.:i! /
         (  `¨ヽ、ヽ ,'.:.jィ,|.:.|__/_,∠__/ ノイ,イ二ヽ___`!!:.:|ノ
         {`ー---'V、 |,イホ !.:.!`Yひバヽ // ィアハY´||.:.:||
.         ∧`¨'''ー'ハj j.:{  |.:.:!| ゙又_ツ   ,  又ツ゛`リ/.:!!
.         ヽ,{_¨''‐,zク'N.:.:j_L|.:.:.:ヽ///   _   /// //.:./|
         r'-〈 ̄ 人ノ Vヾト{:.:.:ヽ \   / ̄`| 、__/´.ィi.:.|
         `Y゙`'‐' ノ|  )ヘ、ヽ.:__\.ミ、 ヽ. ノ  `ア,イ  |.:.!              _
.          \  ヽ  j:ヽ::\ \ ̄`ヾヽ___,.<ノ'、__!  |.:.|           ハ
            ,ゝ、  ,'::.::ト、::.:}  ヽ.   ̄`V´ `ヾ-{米 !.:|            ||
          /::.::.ヽ__/:.::.::!.::i.::ヽ 米l    /ハ\  Y  |;ノ            ||
         / .::.::.::.::.::/.::.::.::|.::.ヽ::|  l  〈_/|{}iヽ_〉  |   {:|            ||
        ヽ.::.::.::.::.::.:〈::.::.::.::.!.::.::.:ヾ  !     !{}|    !米 |:!             ! |
.         ヽ ::.::.::.::.:i::.::.::./、_,ノ| 米!     !{}|    !   トヽ、          !=ノ
         /|.::.::.::.::.::ヽ ::/ /ヽ:::::::!   ',    |{}|    | 米|::.`7    ___  ,.、__,」__|
       /.:.:.:\__.::.::.::.:V.:/.:.:.:.\:|   i     |{}|    ',  {::.:/|-‐‐''¨ -`Y_,イ   __,ゝ
      /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`ー'´.:/.:.:.:.:.::く`} 米 |ニ}=}ソ乂\スヌイ  |ノ,イ\ ヽ    || ̄{ ,仁ノ


人物紹介 第3回 お勇(翠星石)

お勇はとにかく文句の多い女です。
隆慶作品では、女と子供の扱いがわりとひどいのですが、これは先生自身の身に受けた体験と
戦争を経験したことからくる甘えへの唾棄からくるのでしょうか?
原作の今回のシーンを読んだときは、笑いながら読んだことをよく覚えています。
それくらい、お勇の性格はつきぬけていたw





273 :1 [saga]:2009/04/12(日) 21:26:18.79 ID:WQ9g2Poo

                __,. -――- 、、_
               ,ィ'-'"´⌒^^⌒`丶丶、   やる夫スレのツンデレキャラは、ルイズ、柊かがみ、
              〃_r冖'⌒^^⌒'ー、_`ヾ'、   などがおりますが、お勇には口汚くののしる
             /{ノ         ) ヽ、ぃ   『罵声』スキルがあります。
            ノ /// / /  /  /}  i`、} 、
            \{ l i i,l+‐-/,ィ/‐リ-、 l | |l >  翠の子にやってもらうことにしました。
             | l |__l ィ=ミ´ノ ィ=ミ ノ/ , l イ   おかげで、翠の子はこの先、アカギに
             从ト トi、::::  ,  :::: メ/ノ,イ lト、  色々とかわいがられることになりますww
             / ク、下ゝ、 ー一  彳彡イl l lトミ 、
             / ノ/〈`ヽ``ニ=y=<ノ`l '、 l l l \ヽ、
          __/ノ / ,八、 ,'´  /  ヽ 入ヽヽ、l l \\
       , '´イン /r'´、,:'^"'-、_ {、  _l,.,.,._ `ト、ヽ、  \\
      / /ノ / ゝ、 /^'t、,_  `'}ー'"   }  } ヽ 'ー、  \\
    ,イ / ノイ/  l У   `'ー人-‐ ''"~´'、_ノi、丶、 `ヽ、.ヽ ヽ





279 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/13(月) 10:32:34.23 ID:70Itecgo
俺も「こンの、すくたれえ!すくたれえ!」となじられながらエッチしたい。
方言の萌え力はすごい(ひどいこといってるなあ)


280 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/13(月) 12:25:36.59 ID:fSAZKwgo
すくたれはばーちゃんが使ってたきがするわww
おつっした、翠の子の理不尽さに笑うww


281 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/14(火) 01:05:49.74 ID:Lw8QP.co
乙です
杢之助がアカギにビジュアル化されてより味わい深い!


やる夫が葉隠武士になるようです 第5話 『武士と信仰』

COMMENT

ななし * URL
04/15 00:49
 翠が行為に及ぶやる夫系は最近とみに多いけれど
それが「貫かれてしまった」の一言キリ、というのは
後にも先にもこれくらいだろうなw
なんというか、侍と言うべきか
  * URL
04/16 01:05
  弟の娘・・・・姪?
  * URL
04/16 10:45
 違うちがう
世話になっている人(ジュン)の娘
.


 

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